フォニックスとは英語を母国語としている国で幼稚園のころから必ず学習するアルファベットの実際の発音ルールのことです。
私たちがよく知っているアルファベットの下記のような発音の他にフォニックスという発音があります。

♠アルファベット発音
A(エイ)B(ビィー)C(シィー)D(ディー)・・・Z(ジィー)
♠フォニックス発音
A(ア)B(ブ)C(ク)D(ドゥ)・・・Z(ズッ)

フォニックスはその単語が実際に発音されるときの基本的な音のルールですので、これにより何が便利なのかと申しますと 音から文字がすぐに連想できることです。
「音→文字」
また知らない文字に出会っても大体こんな読み方だろうと、かなりの確率で推測できる点もあります。
「文字→音」

日本人にとってフォニックス学習の意味は発音の矯正ができる点です。 どうしてもアルファベットの一音一音の実際に発音される音(フォニックス)を知らないままですとローマ字読みから脱出することができません。
日本語は、ん・を除いてどの音も母音で終了します。

つまり、どの音もあいうえおの音で最後は終わります。
あいうえおは舌の動きを必要としません!皆さんは日本語は堪能なはずなので実際に発音してみて下さい。
ですから、日本語は全体的に話してる最中に舌は口の奥の方に位置しています。

英語は日本語と違い子音(Consonant)を多様します。子音(Consonant)を発音するには舌の動きが必要な場合が多く、そのために英語は全体的に話している最中に舌は口の前の方に位置しており日本語に比べその動きも激しいのです。
このように日本人にはなじみの無い口の動かし方が必要ですので、 慣れるまでは口の筋肉を鍛えなければならないわけです。

たとえばアルファベットBを例に挙げますと、ローマ字発音ではビィー・・・ィーと日本語では長く言い続けることできます。これは日本語は必ず母音の音で終わるというルールがあるからなのです。

ローマ字で日本語を書きますとSA(さ)KI(き)HU(ふ)TI(ち)・・・などと必ず最後にあいうえお(AIUEO)の母音の音を付けて 表記します。このように日本語では常に、最後の音が母音の音として発音し続けることができるのです。

しかし、フォニックスではBは(ブ)であって(ィー)は付きません!!
ブと発音したらその音は瞬間の音であり長く言い続けることはできないのです。

なんとなく雰囲気だけでも理解できましたか?
この例であげたBなどは子音(Consonant)といいまして日本人はどうしても日本語のくせで語尾に母音を持ってきてしますので、日本人英語発音に なってしまう最大の原因なのです。

またフォニックスを習うことにより、いままで英会話の練習をしてきた過程でどうしてもネイティブの発音と自分の発音に違いがある と感じていた人などはその違いの原因を理解し究明することが出来、すでに長い英会話勉強のおかげでかなりよい発音ができている 人にはその発音のルールの再確認ができます。

日本語もそうですが、子供は最初に音とその状況を見ることによりその言葉の意味を理解していきます。
母親が食事前に『お腹すいた?』と子供に聞けば、その状況から子供は『お腹すいた?』の意味を理解していくのです。
その後、ひらがなを勉強してその音に対する文字を覚えていきます。

英語でも全く同様でまず音と見た状況からその英単語の音と意味を理解して、その後フォニックスにより実際の文字に当てはめていくのです。

日本の英語教育では、いままで読み・書きが中心の教育でありこの音に関する教育は一切行われてきませんでした。
たぶんフォニックスとういう英語圏の人なら誰でも知っている言葉も中学から長い人では大学までなんと10年間も英語の勉強をしているのに初めて聞くなんてこともよくあります。

正しい音を理解して発音できることは、英会話には非常に重要なことで自らが発音できない言葉は相手に言われても分からないのは当然です。英語はかなり読めても会話になるとサッパリ理解できないのはこの辺にかなり問題があるのだと思います。

英語の子音と母音

子音(Consonents) b,p,c,k,g,t,d,m,n,f,v,s,z,l,r,x,h,j,w,y,q(u)
母音(Vowels) a,e,i,(y),o,u

上記のように母音と子音に分けられます。
お気づきだと思いますが、y がどちらにも存在いたします。y は特殊で音で言いますと母音のにも子音のイヤにも利用できる特殊な存在です。

また子音 q の後ろに u が付いていますが、これは辞書を見ていただければすぐに分かりますが q で始まる単語はほとんど次に u がきているからです。

子音には無声音(Voiceless Sound)と有声音(Voiced Sound)があります。

・有声音(Voiced Sound)は文字どおり声帯と震わせて音をつくりますので、この音を発声している時に喉に触れると響きを感じます。
・b,g,d,m,n,v,z,l.r,j,w,y,q
・無声音(Voiceless Sound)は息だけで作る音ですので声帯は使いません。
・p,c,k,t,f,s,x,h

子音の発音には、上の歯を下唇に当てて出す摩擦音や鼻から息を抜いて出す鼻音など日本語に存在しない口の動きがありますので、 練習して慣れるしかありません。
当然いままでに使用したことの無い口の筋肉を動かしますので、最初はぎこちないかも知れませんが練習していく内に次第に筋肉も付いて 意識しなくても発音できるようになります。

どんな言語でもそうですが、その言語独特の口の動かし方をします。英語は聞きなれていますがフランス語スペイン語などになるとどうしたらあんな音が口から出るのだろうと思うときがありませんか?
しかしその言葉を母国語にしている方にとっては自然なわけで、向こうから逆に日本語を見るとは何をもぐもぐと言ってるんだろうと思います。

このようにその言葉独特の口の筋肉の使い方がありますので、その筋肉を鍛えなければ絶対に発音はできません。
英語の場合には横に唇を開く・舌を口の中で丸める・口を縦に大きく開く・唇を丸く突き出すなどの日本語では使われない口の動きがありますので、この練習を暇なときにやって見ましょう!

母音はまた言語によりかなり違います。日本語のあえいおうと英語のaeiouではこれまた全く違う音になります。ちなみに中国語の子音数は21、母音数は36あるそうでう。それに対して日本語の子音数は26、母音数は5ですから、母音の数は、実に日本語の7倍もあるのですから驚きです。

母音数7のイタリア語・母音16のフランス語など各国のことばには日本と違った多くの母音があります。
英語の母音(Vowels)aeiouは発音が2つ存在します。
1つはみなさんが良く知っているアルファベットの音です。(long Vowels)長母音などといいます。もう1つはその文字独特の音(フォニックス音)になります(Short Vowels)短母音などとも言います。
また英語では母音の組み合わせによりいくつかの決まった発音の仕方がありますのでそちらもしっかり勉強しましょう。